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ピケや馬の配備のある帝國と違い、共和国は独自に兵員の足となる装備を持たない。これまでの主な戦力はI=Dや航空機だったからである。
しかし混乱の続く共和国では、治安維持など国内の争乱を抑える為に歩兵の出動機会が増え、苦くもその有用性を再認識することとなって久しい。
その歩兵の移動手段としては後発であること、そして機械寄りな傾向のある共和国陸軍の装備として、装甲車両の開発が行われることとなった。
また、鍋の国では新組織として海兵隊が編成され、この活動を補佐する輸送手段としての活用も望まれた。
装甲兵員輸送車は、平たく言えば戦場タクシーである。
兵士を目的の場所まで確実に運ぶこと。そのためにある。兵員といっているが、もちろん車両であるため、兵士だけではなく要人や医療従事者、整備員なども装備込みで必要な場所に迅速に輸送することを目的としている。
また、WDでも楽に乗降できるよう、後部ハッチ及びキャビンは広めにとられており、このためシートを畳むことにより必要ならば積載量(人機)に見合った貨物運搬車としての運用も可能である。

エンジンは液冷ガソリンエンジンを搭載している。第七世界人的にはとても馴染みのあるこのエンジンは、まきが自宅で愛用する「栄光のカブ」の影響によるものである。NWではリューンエンジンがポピュラーなのだが、車両には適度なエンジン音や排気音、そして排ガス臭が欲しい…というカブに惚れ込んだまきの個人的好みで搭載を決めた。(研究が進めばいずれディーゼルエンジンとなるのであろうが、時間的に燃料噴射装置に高い精度、耐久性が要求されるディーゼルエンジンの設計は間に合わなかった)
鍋山のダートフィールドにてテストを重ね、ギア比を低くし低速トルク重視にセッティングされたギアボックスとV型8気筒エンジンは、6輪駆動の装甲車体で最高速度100km/h、行動距離800
kmのパフォーマンスを発揮する。

兵員をなるだけ安全に輸送する為に、ボディはフルカバードの装甲を有している。これは今まで培ってきたペルシャ等の陸戦I=Dの装甲を元に作られた。
大統領府参謀よりの要望で、車体には電磁波シールドを施してある。
室内は運転席と後部キャビン(貨物室)の2ブロックに別れており、助手席に当たる部分に機銃手が乗る。
キャビンには武装兵員を最大8名搭載することが可能。
自衛火器として12.7mm機関砲を2つ有する。これはペルシャなどに搭載されたものを車載用に設計しなおされたものである。
通常は屋根に搭載されているが、小型軽量であるため、取り外して搭乗員が車内の小窓から撃つこともできる。
自衛火器であるため弾幕を張ることが主な役割である。

この車体は共和国陸軍軍用車両の為、生産及び車体管理は共和国大統領府の申請を必要とし、車体にはシリアルキーが付けられる。廃棄時も大統領府に申請、返上する。(設定上)
これは以前、敵対勢力が管理の甘いI=D等を利用した例があったため、このようなことが起こらないよう厳重管理するものである。
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